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南台湾の伝承や文学を縦横に織り込んだエッセイ『フォルモサ南方奇譚』(倉本知明著、春秋社)が刊行されました。国家レベルの政治史ではなく、忘れ去られた人物や文字資料に残らない物語に光を当てることで、知られざる台湾の一面に迫っています。華 ...
『養生する言葉』(講談社)は、現代日本文学やトラウマ研究などを専門とする文学研究者の岩川ありささんが、物語や言葉から自分を生かす術を手繰り寄せてきた軌跡を綴ったエッセイ集。自分の傷に向き合った岩川さんは、いかにして「養生」というキーワ ...
収穫や買い物も共にするうちに普段仕様になった会話や料理を、軽やかな筆致でつづった。家族のふとした言動に探検家は気づく。フィンランドの名物パイに重なる、ロシア領とされた故郷の記憶。北東インドの納豆料理が、差別の一因にもなること……。
生まれては消え、意のままにならない運や人気に翻弄(ほんろう)されるアイドルたち。崇拝されることもあれば、憎悪の対象にもなる。櫻木みわさんの小説「アカシアの朝」(小学館)は、そんな光と影をはらんだK―POPの世界を高い解像度で描き出す。
東京・蒲田で起きた身元不明の殺人事件。被害者が話していた方言と会話に出てきた「カメダ」という固有名詞から、刑事の今西はひとまず秋田県の亀田に向かうが、やがて島根県奥出雲地方は東北と似た音韻の方言を使うことを知る。はたして被害者の三木謙一は、かつて亀嵩 ...
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脚本家2人が発案し、ピーター・フォークが演じた作品は、完成度が高かった。現場は息が合っていると見えたが、実際は衝突が続き、仲間は去り、フォークは多くの役割を一人で担った――。関係者の取材や資料で明らかになった舞台裏だ。
薬屋のひとりごと 〈16〉(日向夏/しのとうこ、ヒーロー文庫)国宝〈上〉青春篇(吉田修一、朝日文庫)国宝〈下〉花道篇(吉田修一、朝日文庫)一次元の挿し木(松下龍之介、宝島社文庫) 天久翼の読心カルテ 〈2〉 ...
柄谷 当時、アメリカの大学で教授になる予定で、近大はやめようと思っていたんです。そのことを坂口安吾が専門だった同僚の関井光男さんに伝えると、僕がやめなくていい体制をつくるから、と。それで任せたところ、気がついたら、人文科学研究所が設立されて所長になる ...
「アフリカ料理」と聞いて、どんな風景や味を思い浮かべるでしょうか? 『食文化からアフリカを知るための65章』(明石書店、2025年6月刊行)は、多様で豊かなアフリカ大陸の食文化を入り口に、歴史、社会、宗教、移動、環境など、さまざまな側面からアフリカを ...
第2次世界大戦における最激戦地のひとつ、沖縄。沖縄タイムス社編『沖縄戦記 鉄の暴風』(ちくま学芸文庫)は、行動を軍とともにした記者たちが自らも体験したその壮絶な戦場の実態を、生存者をたずね克明に記録したもの。戦後80年の今年、6月23日の沖縄「慰霊の ...
書店の視点で見ると本という商品は八方塞がりである。原価率に対して価格が安く、利幅が非常に薄い。値は出版社が決め、配本は取次が支配し、とくに中小規模の書店には決定権がない。書店は何度も値上交渉をして来たが出版社の反応は鈍い。薄利多売でも取り分の多い版元 ...
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