昭和の漫才師を彷彿(ほうふつ)とさせる青いジャケットは、実は7種類もある。2016年に若手漫才師の頂点を決める「M―1グランプリ」で優勝した、お笑いコンビ「銀シャリ」のツッコミ担当。日常でも突っ込まずにはいられない性分が功を奏し、初 ...
韓国の小説家は詩人としても活動している方が多い印象があります。 本書はノーベル文学賞を受賞し話題を集めているハン・ガンの詩集です。 ハン・ガンの描く小説は、歴史と個人の人生の苦味をうまく描き出します。
「ポストヒューマン・ノンヒューマン(人間以後・非人間)」とは人間を特権的な立場に置かないことを意味します。情動論が「ポスト/ノンヒューマン」な思想とされるのはなぜでしょうか? また情動論とメディア文化(特にアニメ)との関係とは?
第二次世界大戦後の復興ブームのなかでは、産業革命の「革命性」がふたたび注目されるようになった。経済理論家のウォルト・ロストウは、『経済成長の諸段階』(1960年)において、産業革命とは、工業化に向けての「離陸」の時期であり、それは1783年から1802年の時期に到来し、その後に経済成長が持続し「大衆消費社会」が実現したとする。他方で、マルクス主義の立場からは、エリック・ホブズボームが、『市民革命と ...
トランプは選挙戦で「移民はペットを食べる」「米国民の血を汚す」といった差別発言で恐怖をあおり、支持を広げた。米国の歴代大統領はバラク・オバマを除きすべて白人だが、トランプほど白人の人種的憎悪を公然と喚起し、権力に変えた人物は異例だ。そうした意味を込め ...
バブル崩壊後から二〇〇〇年代前半に学校を卒業した就職氷河期世代の経済的不遇についてはすでに広く知られている。(1)は、同世代の動向を、その前後世代と比較しつつ大規模データに基づいて多角的に明らかにする。事実、氷河期世代とくに後期世代は雇用が不安定で低 ...
高齢者を読者とする“老い本”の刊行が盛んだ。健康面や経済面の不安に向き合う書。終活や相続の指南書。そして昭和の流行作家や評論家等が、八十代、九十代になって自身の老いライフを書いたエッセーも、次々にヒットしている。
1956年、東京生まれ。79年にイギリスに渡り、82年にイギリスで絵本作家としてデビュー。デビュー作『Angry ...
核となるのは、日本の柴崎友香を含めた5人の作家によるパネルディスカッションだ。米国のブライアン・ワシントンは『海辺のカフカ』から記憶やケアについての問いを受け取り、チェコのアンナ・ツィマは『アフターダーク』のファンタジーに夢中になった。台湾の呉明益( ...
デビュー作の青春もので今年の本屋大賞受賞というスタートをきった宮島未奈さん。新刊小説「婚活マエストロ」(文芸春秋)は大人の青春を描いて、読み心地さわやかだ。
日曜昼の風景になっている「のど自慢」。番組の冒頭は「あの鐘」の音からはじまる。アマチュアたちの歌が披露され、残念でも合格でも、あの鐘が鳴る。そう、「のど自慢」にとってあの鐘「チューブラーベル」の音は象徴でもある。そしてあの鐘を、20 ...